108日間の荒行を達成!天台宗妙覚院の中安剛円住職

合掌

合掌

荒行といってもいろいろありそうですが、水と塩だけを摂って7日間過ごしながらお経を唱え続けるという行があります。

その荒行を達成したのは、兵庫県の書写山円教寺(天台宗)の妙覚院 中安剛円(こうえん)住職。1961年生まれの56歳。

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宇賀大弁財天修儀頓成

中安剛円住職が達成した荒行は天台宗の「宇賀大弁財天修儀頓成(うがだいべんざいてんしゅぎとんじょう)」。

立候補制の荒行なのですが、荒行経験者の住職の面談が必要で、立候補しても荒行に参加できない場合もあるのだそうです。

鎌倉時代からある荒行ですが、過去約100年で20人くらいしか達成できていないのだとか。

なぜ荒行を?

中安剛円住職は「不安が多い世の中で祈りを持てばその祈りが必ず社会全体・世界全体に広がっていくのではないか」

という思いで荒行に挑んだそうです。

荒行の日程

108日間(2016年12月19日~2017年4月12日)

午前2時半 起床

午前3時~6時半 読経

午前8時半~ 通常のお勤め

そして、その最後の7日間は

約1時間20分の読経を7日間で100回繰り返すのだそう。

一日で14~15回の読経ということになりますからこの読経だけで20時間を費やす計算。

当然読経のための準備やら片付けやらあるでしょう。だから、さらに時間がかかるものと思われます。

そのため住職が横になれるのは1時間程度になってしまうらしいです。

その7日間、これだけでもそうとう大変なのに食事が「口をしめらす程度の白湯とひとつまみの塩」だけですって!

7日間で何が辛かったのか?

まず睡魔だそうです。

そりゃそうですよね。睡眠時間1時間とかほぼ徹夜じゃないですか。

私も最近1日だけ完徹しましたが、1日だけで意識があやしくなってきますよ。

中安剛円住職いわく「3日目くらいには疲労がたまり、意識がもうろうとしてきた」とのこと。

そして「笑顔で参拝する家族連れの映像」が頭の中に浮かんできて、非常に温かい気持ちになったそうです。

最終日には、少し多めの水を口に含んでしまったため、発作が起きて呼吸ができなくなってしまうアクシデントもあったとか。

荒行を達成して

荒行を達成した後の会見では「スムージーが飲みたい」とおっしゃったそうです。

普段からオレンジなどのスムージーを飲んでいるそうなのでそれが飲みたいということなのでしょうね。

今回の荒行で「もっとしっかりとお勤めをしていかないとと戒められた気持ち。60歳でもっと

厳しい修行にチャレンジするのが目標」と感想を述べられたそうです。

その他の天台宗の修行

大分・六郷満山峰入り行(ろくごうまんざんみねいりぎょう)

白装束姿で豊後高田市の六郷満山に峰入り。約1か月間で計183か所を巡礼する。

比叡山延暦寺の千日回峰行(せんにちかいほうぎょう)

1~5年目、1日30Kmを年間100~200日連続で歩く(というか走る)

堂入り、9日間不眠・断食・水を断つ、横になってもいけない

6,7年目、84Km100日連続の「京都大廻り」など。

京都大廻りの道筋で頭に触れていただくとご利益がありそうですよね。

ありがたい

俗世間から離れて、その離れた俗世間のために修行を積んでおられる方をみるとありがたい気持ちが湧いてきます。

私も私にできることをして世間に貢献していこうと思えてきました。

忘己利他

インタビューを受けている中安剛円住職の背後にお軸がかかっていましたが、素晴らしい言葉ですね。

「忘己利他(もうこりた)」

これは「己を忘れて他を利するは慈悲の極みなり」という天台宗宗祖最澄のお言葉の一部です。

「自分を忘れ、他を利すること」という意味で、自分よりも他を優先させること(ちょっと違う、いやだいぶ違うか)というような意味合いでしょう。

餌が獲れない虎の前に身を投げ出したお釈迦様の話が有名ですが、そこまで極端でなくても出来たらいいですよね。

例えば、どんなに急いでいても、目の前に鞄の中身を落としてしまっている人がいたら拾ってあげるとか。

それに、母親はよちよち歩きの子供が転びそうになったらとっさに手を出して支えようとするのではないでしょうか。

それも「忘己利他」ですね。

中安剛円住職が荒行を達成したことも広い意味で「忘己利他」なのだと私は思います。

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