箱根駅伝が全国大会に!男子マラソンが育たない?弊害拡大?

芦ノ湖・駅伝・銅像

芦ノ湖・駅伝・銅像

お正月の風物詩、箱根駅伝をテレビで観たことがありますか?
というよりも、観たことがない人がいるのでしょうか。
チャンネルを回していたらやっていた、程度の場合もあるでしょうし、スタート前からテレビにかじりついている方もいますよね。

ところで、箱根駅伝を主催している関東学生陸上競技連盟が、第100回の記念大会から箱根駅伝の全国化を検討しているという報道がありました。
第100回大会が行われるのは2024年1月です。

本当に全国化するのか、全国化したらどうなるのか、勢力分散になるのか、オリンピックの男子マラソン選手は育成できるのか、大学三大駅伝とは?など書いていきます。

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関東以外の視聴者も熱くなれる!

あなたは箱根駅伝で、どの大学を応援していますか?
出身校ですか?それともひいきの大学をつくらず、雰囲気を味わっているだけでしょうか?
もし、箱根駅伝が全国化すれば、高校野球のように卒業大学を応援できるようになるかもしれません。
今は出身大学が関東以外の方は卒業校を応援することは不可能ですが、もし全国化されるなら後輩を応援することができますね。

たとえ、出身大学が出場できなくても、関東以外の大学を応援できるようになるかもしれません。
なじみのない大学よりも「ご近所の、あの大学が出場してる!」となると応援したくなりますよね。

応援・道路・旗振り

大学のメリットは?

箱根駅伝が全国化されることによる大学としてのメリットって何でしょうか?
ズバリ知名度でしょう。
そして、そのことによって関東への学生の流出を防げることになるというのがメリットになりそうです。

東京への進学を阻止?

長距離陸上競技をしている高校生にとって箱根駅伝は特別なものなのではないでしょうか。
そのため、どうしてたって関東の大学、特に箱根駅伝出場校に進学したくなるものです。
たとえ出場20校中20位だとしても、関東の大学というだけで箱根路を走れるのですから。

もし、箱根駅伝が全国化するなら、東京のまたは関東の大学に進学しなくても地元の大学でだって箱根にいける可能性が出てきます。
つまり、東京などの関東に進学してしまう高校生を地方に留まらせることができるかもしれません。
これは、関東以外の大学にとってとても大きなメリットなはずです。

知名度が上がる!

関東の大学以外で駅伝の強い大学は、箱根駅伝を目指すとなるとさらに知名度が上がります。
箱根駅伝の全国化1年目で出場権を得られれば、全国に大学の名前が知れ渡ることになるのですから、なおさらのこと。
知名度が上がれば、入学希望者が増えるという大きな大きなメリットとなるでしょう。
お正月に2日間連続で何時間もテレビに出ているというのは大学の知名度を上げるチャンスなのです。
陸上をしている高校生だけでなく、一般の生徒をも引き込むことができるだろうと考えられます。
なぜなら、よく見るものに親しみを感じてしまうのが人間なのですから。

日本地図

勢力分散?

全国化したら勢力が分散されるのでは?と思いますよね。
1年目はともかく、全国化して3年目、5年目と年数が経てば、もしかしたら駅伝の勢力図が変わってくるかもしれません。
が、やはり、東京には多くの大学が密集していますから、そこまで全国に勢力が分散されることはないという残念な予想もできてしまいます。
想像できるのは、東京の大学vs関西の大学、という図式くらいでしょうか。

2017年の箱根駅伝順位

箱根駅伝の出場大学は20校ですが、どの大学が出ているのでしょうか。
今年の1月に開催された第93回大会の順位を見てみましょう。

1 青山学院大学
2 東洋大学
3 早稲田大学
4 順天堂大学
5 神奈川大学
6 中央学院大学
7 日本体育大学
8 法政大学
9 駒澤大学
10 東海大学
11 帝京大学
12 創価大学
13 大東文化大学
14 拓殖大学
15 上武大学
16 國學院大学
17 山梨学院大学
18 明治大学
19 日本大学
20 国士舘大学

大学

2017年の全日本大学駅伝の順位

では、全日本大学駅伝ではどのような順位となっているのでしょうか。
2017年の箱根駅伝出場校に色を付けてみました。
25大学中上位15位までほぼ箱根駅伝出場大学です。
13位の城西大学も今年は出場できなかったようですが、2003年に箱根駅伝初出場している大学です。
これをみる限り、関東の大学は関東以外の大学より駅伝が強いということになりますね。

優勝 神奈川大学
2位 東海大学
3位 青山学院大学
4位 駒澤大学
5位 東洋大学
6位 中央学院大学
7位 早稲田大学
8位 帝京大学
9位 山梨学院大学
10位 法政大学
11位 國學院大學
12位 順天堂大学
13位 城西大学
14位 大東文化大学
15位 明治大学
16位 立命館大学
17位 皇學館大学
18位 京都産業大学
19位 関西学院大学
20位 広島経済大学
21位 愛知工業大学
22位 第一工業大学
23位 東北大学
24位 北海道大学
25位 新潟大学

オリンピック・会場・椅子

関東以外でもっと視聴率があがるかも?

視聴者にも出場大学にもメリットがある箱根駅伝の全国化ですが、提供する側にメリットがなければそもそもの可能性がないでしょう。
テレビ局にメリットはあるかどうかは関係者に聞かなければわかりませんが、メリットはあっても不思議ではないと思います。
なぜなら、関東以外でも視聴率があがる可能性があるのですから。
陸上競技にあまり興味がなくても、出身大学や近くのなじみのある大学が出場していたらテレビでの放送を見たくなりますよね。

男子長距離界のレベルアップになる?

全国化したほうが男子長距離界のレベルアップになるのでは?」と考える方も多いのではないでしょうか。
つまり、全国の男子大学生が箱根駅伝を目指すことによって、将来、日本男子マラソンのオリンピック選手として活躍できる選手が多くなるのではないかと考えてしまいがちです。
しかし、意外にも箱根駅伝に出た選手がオリンピックでメダルを取ることは多くないようです。

オリンピックに出場した選手

2016年 リオデジャネイロ

  • 佐々木悟/ 16位 / 2時間13分57秒/大東文化大学/ 1年~3年まで5区(いずれも区間6位)、4年に2区(区間10位)
  • 石川末廣/ 36位 / 2時間17分08秒/ 東洋大学/1年で2区(区間14位)2年で9区(区間15位)3年、4年は予選会で敗退
  • 北島寿典/ 94位 / 2時間25分11秒 /東洋大学/3年で4区(区間8位)、4年で8区(区間1位)
  • 滝崎邦明(猫ひろし)/ 139位 / 2時間45分55秒※カンボジア国籍

2012年 ロンドン

  • 中本健太郎/ 6位 / 2時間11分16秒/拓殖大学/第81回大会で7区(区間16位)
  • 山本亮/ 40位 / 2時間18分34秒/中央大学/1年で8区(11位)、3年で8区 (15位)、4年で5区(3位)
  • 藤原新/ 45位 / 2時間19分11秒/拓殖大学/第77回で1区(10位)、第79回で4区(4位)

2008年 北京

  • 尾方剛/ 13位 / 2時間13分26秒/山梨学院大学/2年で10区(1位)
  • 佐藤敦之/ 76位 / 2時間41分08秒/早稲田大学/第74回大会で1区 (3位)、第75回大会で4区 (4位)、第76回大会で2区 (4位)
  • 大崎悟史/ 欠場/山梨学院大学/3年で10区 (1位)、4年で10区 (2位)

2004年 アテネ

  • 油谷繁/ 5位 / 2時間13分11秒/山口県立美祢工業高等学校/中国電力の坂口泰監督にスカウトされる
  • 諏訪利成/ 6位 / 2時間13分24秒 /東海大学/第73回大会で4区 (7位)、第74回大会で2区 (5位)、第74回大会 で2区 (5位)
  • 国近友昭/ 42位 / 2時間21分13秒/山口県立光高等学校/NTT中国

2000年 シドニー

  • 川嶋伸次/ 21位 / 2時間17分21秒 /日本体育大学/1年で10区(9位)、2年で1区(10位)、3年で6区(7位)、4年で6区(1位)
  • 佐藤信之/ 41位 / 2時間20分52秒 /中央大学/1年で1区(2位)、2年で2区(3位)、3年で9区(10位)、4年で10区(1位)
  • 犬伏孝行/ 途中棄権/徳島県立城ノ内高等学校/大塚製薬

1996年 アトランタ

  • 谷口浩美/ 19位 / 2時間17分26秒 /日本体育大学/2・3・4年で6区(いずれも1位)
  • 大家正喜/ 54位 / 2時間22分13秒 /徳島県立徳島東工業高等学校/佐川急便陸上競技部
  • 実井謙二郎/ 93位 / 2時間33分27秒/大東文化大学/1年で1区(1位)、2年で2区(4位)、3年で2区(3位)、4年で2区(4位)

1992年 バルセロナ

  • 森下広一/ 2位/ 2時間13分45秒 /鳥取県立八頭高等学校/旭化成
  • 中山竹通/ 4位 / 2時間14分02秒 /長野県池田工業高等学校/ダイエー陸上部
  • 谷口浩美/ 8位 / 2時間14分42秒/前出

1988年 ソウル

  • 中山竹通/ 4位 / 2時間11分05秒 /前出
  • 瀬古利彦/ 9位 / 2時間13分41秒 /南カリフォルニア大学/早稲田大学/1年で2区(11位)、2年で2区(2位)、3年で2区(1位)、4年で2区(1位)
  • 新宅永灯至/ 17位 / 2時間15分42秒/広島県西条農業高校/日本体育大学/第54回大会で4区(2位)、第55回大会で5区(3位)、第56回大会で2区(3位)

1984年 ロサンゼルス

  • 宗猛/ 4位 / 2時間10分55秒 /大分県立佐伯豊南高等学校/旭化成陸上部
  • 瀬古利彦/ 14位 / 2時間14分13秒 /前出
  • 宗茂/ 17位 / 2時間14分38秒/大分県立佐伯豊南高等学校/旭化成陸上部

1980年 モスクワ

瀬古利彦/ 不参加/前出

宗茂/ 不参加/前出

宗猛/ 不参加/前出

1976年 モントリオール

  • 宗茂/ 20位 / 2時間18分26秒 /前出
  • 水上則安/ 21位 / 2時間18分44秒 /常磐高等学校/八幡製鉄
  • 宇佐美彰朗/ 32位 / 2時間22分29秒/新潟県立巻高等学校/日本大学/2年で4区(3位)、3年で9区(1位)、4年で2区(2位)

1972年 ミュンヘン

  • 君原健二/ 5位 / 2時間16分27秒 /福岡県立戸畑中央高等学校/八幡製鐵
  • 宇佐美彰朗/ 12位 / 2時間18分58秒 /前出
  • 采谷義秋/ 36位 / 2時間25分37秒/広島電機大学附属高校/日本体育大学/1年で8区(2位)、3年で8区(1位)、4年で9区(4位)

1968年 メキシコ

  • 君原健二/ 2位/ 2時間23分31秒 /前出
  • 宇佐美彰朗/ 9位 / 2時間28分06秒 /前出
  • 佐々木精一郎/ 途中棄権/鳥栖工高/九州電工

1964年 東京

  • 円谷幸吉/ 3位/ 2時間16分22秒 /福島県立須賀川高等学校/陸上自衛隊/自衛隊体育学校
  • 君原健二/ 8位 / 2時間19分49秒 /前出
  • 寺沢徹/ 15位 / 2時間23分09秒/東京都出身/富山県高岡市に疎開/高校卒業後、自動車販売店就職/富山工場

1960年 ローマ

  • 広島庫夫/ 31位 / 2時間29分40秒 /海軍防府通信学校/軍務に従事/大工の見習い/旭化成陸上部
  • 渡辺和己/ 32位 / 2時間29分45秒 /中央大学/第32回大会で1区(2位)、第32回大会で1区(2位)、第34回大会 で10区(2位)
  • 貞永信義/ 46位 / 2時間35分11秒/鐘紡防府工場

1956年 メルボルン

  • 川島義明/ 5位 / 2時間29分19秒 /日本大学/第32回大会 で10区(2位)、第33回大会で8区(2位)、第34回大会 で3区(1位)、第35回大会で3区(4位)
  • 浜村秀雄/ 16位 / 2時間40分53秒 /山口県吉敷郡秋穂町出身/山口県庁/協和発酵
  • 広島庫夫/ 33位 / 3時間04分18秒/前出

1952年 ヘルシンキ

  • 西田勝男/ 25位 / 2時間36分19秒 /中央大学/第24回大会で5区(2位)、第25回大会で5区(10位)、第26回大会 で5区(1位)、第27回大会で5区(1位)、第28回大会で5区(1位)、第29回大会で5区(2位)
  • 山田敬蔵/ 26位 / 2時間38分11秒 /秋田県北秋田郡大館町出身/満蒙開拓青少年義勇軍に志願/同和鉱業花輪鉱業所
  • 内川義高/ 途中棄権/日本大学/第30回大会で5区(4位)、第31回大会で3区(2位)、第32回大会で5区(6位)、第33回大会で10区(2位)

1948年 ロンドン

不参加

1936年 ベルリン

  • 孫基禎/ 1位/ 2時間29分19秒 /朝鮮出身/養正高等普通学校/明治大学/韓国籍となる
  • 南昇竜/ 3位/ 2時間31分42秒 /朝鮮出身/養正高等普通学校など/目白商業学校/明治大学/第16回大会で5区(2位)、第17回大会で3区(5位)、第17回大会で3区(5位)
  • 塩飽玉男/ 途中棄権/香川県出身

1932年 ロサンゼルス

  • 津田晴一郎/ 5位 / 2時間35分42秒 /旧制松江中学校/関西大学予科/慶應義塾大学/第9回大会で関西大学5区(1位)、第12回大会で慶應5区(2位)
  • 金恩培/ 6位 / 2時間37分28秒 /養正高等普通学校/早稲田大学/第15回大会で7区(1位)、第16回大会で7区(5位)
  • 権泰夏/ 9位 / 2時間42分52秒/立命館中学校/明治大学/南カリフォルニア大学/第8回大会で8区(3位)、第9回大会で4区(1位)、第10回大会で10区(3位)、第11回大会で7区(1位)、第12回大会で10区(3位)、第13回大会で5区(-)

1928年 アムステルダム

  • 山田兼松/ 4位 / 2時間35分29秒 /香川県坂出町出身/塩田業
  • 津田晴一郎/ 6位 / 2時間36分20秒 /前出
  • 永谷寿一/ 48位 / 3時間03分34秒/明治大学/第5回大会で7区(1位)、第5回大会で7区(1位)、第5回大会で7区(1位)

1924年 パリ

  • 金栗四三/ 途中棄権 /東京高等師範学校(筑波大学)/師範学校教師/
  • 三浦弥平/ 途中棄権 /福島県出身/白石中学校/早稲田大学/ベルリン大学・ドイツ体育大学/第1回大会で5区(3位)
  • 田代菊之助/ 途中棄権/中央大学/第8回大会で10区(1位)、第9回大会で10区(3位)

1920年 アントワープ(距離42.75km)

  • 金栗四三/ 16位 / 2時間48分45秒 /前出
  • 茂木善作/ 20位 / 2時間51分09秒 /東京高等師範学校(筑波大学)/第1回大会で10区(1位)、第2回大会で10区(-)、第3回大会で5区(2位)
  • 八島健三/ 21位 / 2時間57分20秒 /明治大学/第4回大会で3区(1位)、第5回大会で10区(1位)、第6回大会で5区(1位)、第7回大会で5区(1位)、第8回大会で5区(1位)、第9回大会で5区(4位)
  • 三浦弥平/ 24位 / 2時間59分37秒/前出

1912年 ストックホルム(距離40.2km)

  • 金栗四三/ 54年8ヶ月6日…5時間32分20秒/前出

1908年 ロンドン(距離42.195km)
不参加

1904年 セントルイス(距離40km)
不参加

1900年 パリ(距離40.26km)
不参加

1896年 アテネ(距離40km)
不参加

54人中、箱根駅伝に出場している選手は36人。
その内、入賞(8位)している選手は10人。

箱根駅伝に出場していない選手は18人。
その内、入賞(8位)している選手は7人。

箱根を走っていない選手の方が少しだけ入賞率が多いですね。
箱根駅伝出場選手がマラソンを走るのは難しいとは聞いていましたが、あきらかな差はないようです(どのくらいがあきらかな差なのかわからないけど)

メダルを取っている人数をみると、

  • 箱根に出場していない選手:3人
  • 箱根出場選手:2人

やはり箱根を走っていない選手の方が多いことがわかります。
直近3回のオリンピックでは箱根出場選手しか出ておらず、入賞も1人だけ。
あ、猫ひろしさんを記載していますが、日本国籍ではないので人数には入れていません。
こうなると、オリンピックのマラソンで入賞したかったら箱根に焦点を合わせる練習では無理があるのでは?と思わざるを得ません。
つまり、オリンピックに出たいか箱根に出たいかで大学や部活を決断する必要性があるのかもしれません。
本当にオリンピックを目指したいなら、高校を卒業してすぐに実業団に入るのがよいのでしょうね。

道・七曲り

マラソン(オリンピック種目)と箱根駅伝の距離

オリンピック種目におけるフルマラソンの距離は、42.195km(26マイル385ヤード)です。

箱根駅伝の各区間の距離はwikipediaから転記します。

総距離 217.1km

往路 (107.5km)
第1区 (21.3km) 大手町・読売新聞東京本社前 – 鶴見
第2区 (23.1km) 鶴見 – 戸塚
第3区 (21.4km) 戸塚 – 平塚
第4区 (18.5km) 平塚 – 小田原
第5区 (23.2km) 小田原 – 箱根町芦ノ湖駐車場入口

復路 (109.6km)
第6区 (20.8km) 箱根町芦ノ湖駐車場入口 – 小田原
第7区 (21.3km) 小田原 – 平塚
第8区 (21.4km) 平塚 – 戸塚
第9区 (23.1km) 戸塚 – 鶴見
第10区 (23.0km) 鶴見 – 日本橋 – 大手町・読売新聞東京本社前
wikipedia

ちなみにハーフマラソンの距離は、マラソンの半分である21.0975kmです。

ということで、フルマラソンとハーフマラソンの距離を比べてみると、箱根駅伝での一人あたりの走る距離はハーフマラソンに近いことがわかります。
つまり、駅伝部の学生は日々ハーフマラソンの練習をしているということになりますね。
ハーフマラソンとフルマラソンの練習は違うと聞きますから、何年もハーフマラソンの練習をしていてフルマラソンに転向するのは、もしかしたら大変なことなのかもしれません。

出場大学の数は増えるのか?

たぶん増えないのではないでしょうか。
というのも、公道を使っているので使用できる時間が限られてしまうからです。
出場校が増えれば増えるだけ、先頭からラストの選手までの距離が離れることになってしまうでしょう。
そうすると公道を走っている時間が長引いてしまうことになりますが、「何時から何時までの使用」と決められているのでそれを守らなければなりません。

ではどうするかというと、現在でもしている繰り上げスタートが必要となるのです。
1区から2区へと2区から3区への中継所では先頭を走る選手から10分以降のチームは繰り上げスタートとなります。
それ以外の中継所では先頭を走る選手から20分以降のチームが繰り上げスタートとなります。
現在すでに関東の大学と他の地区の大学とでは実力差がありすぎているため、たとえ出場大学数が増えても、果たしてタスキを渡すことが出来るのかどうか疑問です。
現在でも繰り上げスタートで白タスキになってしまう大学は必ずあります。

想像でしかありませんが、出場校20校は変わらないのではないでしょうか。
そして、予選に関東以外の大学も参加できるということになりそうな気がします。

全国大会として運営できる?

箱根駅伝を運営しているのは関東学生陸上競技連盟(関東学連)なので、全国規模の大会を運営することはできないのでは?と考えてしまいます。
では日本学生陸上競技連合へ運営をバトンタッチするべきなのでしょうか。

日本学生陸上競技連合は関東学生陸上競技連盟や北海道学生陸上競技連盟、関西学生陸上競技連盟など8つの学生陸上競技連盟を統括する組織ですが、今まで関東学連で運営していた大会を日本学生陸上競技連合に託すというのは考えにくいですよね。
むしろ、日本学生陸上競技連合に補助してもらうという形になりそうな気がしませんか?
他の地区の学生陸上競技連盟の補助もあれば、横のつながりができそうですよね。

大学三大駅伝を言ってみよう

さてココで問題です!
大学三大駅伝を言えますか?

正解は

  • 出雲全日本大学選抜駅伝競走(出雲駅伝)
  • 全日本大学駅伝対校選手権大会(全日本駅伝)
  • 東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)

でした。
私は箱根駅伝しかわかりませんでした。
でもでも、正式な大会名はわかりませんでしたが、全国大会があることは知っていましたよ。

大学三大駅伝の知名度は?

では、大学三大駅伝の知名度ってどうなのでしょう?
知名度なんて調べようがないので、開催日とテレビ中継の有無を調べてみました。

出雲全日本大学選抜駅伝競走(出雲駅伝)

  • 開催日:体育の日(10月の第2月曜日)
  • テレビ:FNS系列(フジ)で中継

全日本大学駅伝対校選手権大会(全日本駅伝)

  • 開催日:11月第1日曜日
  • テレビ:テレビ朝日系列で中継

東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)

  • 開催日:1月2・3日
  • テレビ:日本テレビで中継

全日本大学駅伝の立場

10月に出雲、11月に全日本、12月がなくて、1月に箱根。
駅伝部は秋からシーズンですが、全ての大会を同じ選手が出ているとは思えません。
特に選手が多い大学などは、選手の疲労も考えて箱根駅伝に焦点を合わせてくるのではないでしょうか。
有力選手を箱根駅伝で走らせようと考えている監督さんは多そうです。

全日本大学駅伝は、もともとは箱根駅伝に出場できない東海地区の学生が全国大会を開催しようとしたのだそうです。
しかし現在では例年関東勢が上位を占めてしまっている状況。

オリンピック・五輪の後ろに聖火

提案!

ここまでいろいろと調べてきた結果、最初に描いていた駅伝とオリンピックでのマラソンのつながりがわからなくなってきました。
駅伝部からマラソン選手となる方は多いのですが、駅伝の練習はハーフマラソンの距離と同じくらいです。
ハーフマラソンという競技はオリンピックには無く、アスリートとして一番狙いたいオリンピックに対してどうも中途半端。
オリンピックの陸上競技には10000mという競技もありますが、駅伝に多い20km(20000m)前後という距離ではやはり中途半端。
今のままでは日本の将来有望といわれる長距離選手は駅伝か市民マラソンのハーフで終わってしまうのではないでしょうか。
ただの部活動といわれてしまえばそれまでですが、素人目にはなにやらもったいなく感じてしまいます。

そこで、素人の私が勝手にここだけで提案してみたいと思います。
1区間の距離を短くしてはどうでしょうか、と。
今の半分の距離にすれば、将来10000mを狙える選手が育成でき、視聴者としてはタスキ渡しがすぐに見られるという利点もあります。

または、ところどころにフルマラソン並みの長距離区間を設けるとかは、どうでしょう。
大学卒業後に実業団などでマラソンの練習を始めてオリンピックを目指すより、駅伝の長距離区間選手としてマラソンを走る練習をしたほうがよいのではないか、などと思ってしまいます。

いろいろ書きましたが、箱根駅伝は毎年楽しみですし、100回大会も果たしてどうなるのか楽しみですね。

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