100歳をすぎてなお現役の医師であり続けた日野原重明さんが呼吸不全のため、2017年7月18日朝亡くなりました。
105歳でした。
100歳を過ぎても講演や執筆など精力的に活動されていた日野原重明さんの食事習慣や睡眠などの生活習慣はどのようなものだったのでしょうか。
日野原重明さんという特別な人だからできたことなのでしょうか?
それとも、そこから私たちが取り入れられる習慣があるのでしょうか?
どんな生活習慣をしていたのか書かれた本をもとにご紹介していきます。
日野原重明さんとは
29歳で聖路加国際病院の内科医として赴任し、内科医長、聖路加看護大学長を経て80歳で院長となりました。
100歳をすぎても回診などをしてじっくりと話を聞き、患者さんに寄り添っていました。
人間ドックが広まり「成人病」といわれていた脳卒中、心臓病などを「習慣病」と呼んで、習慣を改善することで病気を予防しようと20年言い続け、予防医学の大切さを世間に知らしめた方なのです。
その甲斐あって政府は「生活習慣病」と改称しています。
また、終末期医療の普及や死別を経験し不安定な状態にある人に、寄り添いながら援助するグリーフケアにも力を注いでいました。
アメリカ近代医学の礎を築いたと言われるウイリアム・オスラー博士を人生の師とあおぎ、オスラー博士の「人生は習慣である」という言葉を徹底します。
日野原重明さんの食生活
朝食
- 野菜や果物のジュースにオリーブオイルをテーブルスプーン1杯
- 温かい牛乳に大豆製剤レシチンを茶さじに4杯
- コーヒー1杯
- バナナ1本
昼食
- 牛乳1杯
- クッキー2枚
夕食
- ごはん半杯
- 味噌汁
- 肉は1週間に2回、魚は1週間に5回
- 野菜は大皿いっぱい(ゆでブロッコリー、生のレタスとニンジン、ドレッシングをかけて)
睡眠
95歳まで
- 夜中の1時や2時まで起きていて毎朝7時には起きていた
- ときには徹夜もしていた
95歳以降
- 夜10時や11時には寝るように変更した
- 徹夜はしないようにしていた
日野原重明さんの習慣
- 朝早く起きて勉強する
- 夜、就寝前に30分間、本を読む
- 与えられた時間に感謝して生きる
- 健康は一定の状態ではないので、応用自在に養う
- いのちの器である体の健康を保つ
- 健康はサイエンスなので、見直しも必要
- 呼吸法はまず吐ききる
- 人とは幸福に鈍感、不幸に敏感だと心得て行動を変える
- 過食せず、内容に気を付けて小食を心掛ける
- 体重、体温、血圧測定を毎日する
- 速足で歩き、階段は一段おきに上る
- 姿勢を正す
- 生きることの困難さは、いつの世も変わらない
- 残された時間ばかりを考えない
- 心にモデルとなる人物を
- 思いついたら行動せよ
- 終わりよければすべてよし
- 生き方は見直しも変更も可能
- 半ば自動的に行っている行為を意識的にして、習慣を考えて行う
これは日野原重明さんの習慣のほんの一部分です。
私は「半ば自動的に行っている行為を意識的にして、習慣を考えて行う」という習慣が好きですね。
意識的に行うということは、うわの空ではなくその行為に集中していることでもあり、今必要な習慣なのかそうでないのか判断ができるということです。
そうすると「生き方は見直しも変更も可能」だと気付くことにもつながりますし、「思いついたら行動」することにもなります。
健康面の習慣・行為にももちろん通ずることですから「健康は一定の状態ではないので、応用自在に養う」ことが、その行為の度に見直しが必要なのかどうか確認できますよね。
私の場合、食生活はなかなか見習うのは難しいけれど、睡眠の習慣は見習いたいと思います。
そして、日々の習慣を意識的に行い、自分に与えられたいのちをまっとうしていきたいものです。