新型コロナウイルスの抗体持ったら一生感染しない?

新型コロナウイルス(COVID-19)イメージ画像
新型コロナウイルス(COVID-19)イメージ画像

ロサンゼルスの実際の感染者数は正式発表の55倍である可能性がニュースになりました。
新型コロナウイルス(COVID-19)の抗体を持つ人を調べる検査ってどんな検査なのか?
東京でどのくらいの人数が抗体を持っていて、外出自粛要請が解除されることになるのか?
抗体検査ってどんな方法なのか?などを調べてみました。

スポンサーリンク

米ロサンゼルス 実際の感染者数は55倍!?

南カリフォルニア大学(USC)はロサンゼルス郡公衆衛生局とともに成人に対する抗体検査を行ったそうです。
その結果、ロサンゼルス郡人口の2.8~5.6%が新型コロナウイルス(COVID-19)の抗体を持ってたのだとか。
これは22万1000~44万2000人の市民が過去に感染していたことになり、メディアなどに発表された人数よりも最大55倍に上ります。

参考 USC-LA County Study: Early Results of Antibody Testing Suggest Number of COVID-19 Infections Far Exceeds Number of Confirmed Cases in Los Angeles County

カリフォルニア州シリコンバレーでも、スタンフォード大学などの研究チームがサンタクララ郡の住民3330人を対象に抗体検査をしたところ、推計で人口の4万8000人から8万1000人の感染者がいることがわかりました。
感染者数は公式発表された50倍以上になるだろうということです。

赤ちゃんやペットにも安心。空間除菌なら除菌水ジーア

死亡率が減る?

抗体検査によって感染者数が増えることになります。
すると、死亡者数は変わらないものの、母数である感染者数が増えることで死亡率は低くなるのです。

全世界の感染者数 2,564,190人
死者数 177,424人
日本時間22日現在

アメリカの感染者数 4万0585人
死者数 74万2442人
日本時間20日現在

国内感染者数 11518人
死者数 284人
22日11時30分現在(※クルーズ船・チャーター機を除く)

東京でどのくらいの人数が抗体を持っている?

人のイメージ画像(背景青)

では東京都内でどのくらいの人数が抗体を持っていることになるのでしょうか。
東京都の人口は、13,951,636人となっています(令和2年1月1日現在の推計)

東京都の感染者数は3,307 人(4月21日現在、チャーター機帰国者、クルーズ船乗客等は含まず)なので、ロサンゼルスやシリコンバレーのように50倍だと想定すると165,350人が感染していることになりますね。

ニューヨーク州でも抗体検査が始まる

アメリカで新型コロナウイルスの感染者が最も多いニューヨーク州でも、住民に対する抗体検査を始めたと発表しています。
抗体検査の結果によっては外出制限の緩和をしたり、経済活動の再開ができるのではないかと考えているようです。

マスク緊急手配★ウィルス感染予防にも花粉症対策にも最適♪

パリは抗体検査に慎重

オランダは国を挙げて抗体検査を実施していこうとしていますし、イギリスでも抗体検査を実施する方針だそうです。
フランスは「抗体があれば本当にウイルスに感染しないのか」「抗体がどのくらいの期間有効なのか不明」「抗体検査の信頼性が高くない」ということで抗体検査を実施するかどうかも慎重に考えているようです。

抗体検査の方法とは?

検査イメージ画像

妊娠診断やインフルエンザなどの検査で使われている「イムノクロマト法」という検査法が使われているようです。
ただこの検査法、新型コロナウイルスの抗体を正確に検出するのは少々難しいみたいで、スクリーニング検査としての立ち位置のとどまるようです。
PCR検査をするべきかどうかを判断するための検査ということになるのかもしれません。

何とかして簡便に短時間で抗体検査ができないものかと、世界中の研究所が頑張っています。
モノクローナル抗体を使用して新型コロナウイルスの抗体だけを正しく検出できるイムノクロマトキットの開発を目指しているグループもあります。

横浜市立大学大学院医学研究科

早く正確な検査結果が出るキットを作成できますように。

抗体保有者が多いと緊急事態宣言が解除になる?

抗体検査でIgG抗体が検出された場合、当面はウイルスへの免疫があると考えられるのかもしれません。
そのため、外出自粛要請を解除したり、経済活動再開の時期を決定する判断材料となるのでしょう。

横断歩道を行く人の流れ

抗体保有者が外出できるようになる?

都道府県としての外出自粛要請解除とはいかなくても、IgG抗体を持った方は外出できたり職場に通勤可能ということになるかもしれませんね。
テレワークが可能な職業だけではないですし、経済活動がなければ全世界の経済が回っていきません。
仕事って大事なんだなとしみじみ感じてしまいます。

抗体持ったら一生感染しない?

IgG抗体を体内に保有したらそれは一生体内に残るものなのでしょうか?
新型コロナウイルスの抗体については、「新型」であるためまだ全くわかっていないのが現状です。

世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルス感染症に命名した「COVID-19(コヴィッド19)」の「19」が2019年の「19」であることからわかるように、初めて新型コロナウイルス感染症の発症が確認されたのが2019年12月8日。
それから今(2020年4月22日)までで4か月ちょい。
日本で最初に新型コロナウイルスの発症が確認されたのが2020年1月16日。
それから今(2020年4月22日)までで3か月ほど。
確かに半年も経っていないのですから、抗体がどういう動きを見せるかなどまだまだわからないと思います。

抗体はどのくらいの期間有効? どのくらいの期間体内にあるのか?

インフルエンザのワクチン接種で抗体ができるまでは2週間くらい、その抗体が体内で免疫をもっている期間が約5か月。
それを自然に体内に入ってきた場合と同じと考えてみると、日本で最初に新型コロナウイルスに感染した方であれば、抗体があと2か月くらい有効な可能性もありますね。
と同時に、新型コロナウイルス発症からまだ半年も経っていないとなると、どのくらいの期間抗体が体内に存在するのかは未知の状態だということでもあります。

インフルみたいに予防接種が必要となる?

予防接種(注射器とバイアル)

現在は「新型」と言われていますが、重症急性呼吸器症候群( SARS)だって2002年に発症が確認された当時は「新型コロナウイルス」だったのです。
そして、 SARSはいまだワクチンは研究段階だそうですし、治療法も確立していません。
つまり現時点では新型コロナウイルス感染症がインフルエンザのように予防接種が必要な季節性の感染症となるかどうかはわかりません。
できるなら、終息した後は「幻のウイルス」と言われるような存在になってほしいものです。

まとめ

まだまだわからないことだらけの新型コロナウイルス(COVID-19)。
今後日本でも抗体検査が行われることになるかもしれません。
検査が行われたとしても、ワクチンができるまでは年単位の時間が必要です。

今、医療従事者や研究者の方々は感染の危険と隣り合わせになりながらも懸命に頑張ってくださっています。
私たちにできることは「自分も不顕性感染しているのではないか?」という疑いを持ちながら、他の方に感染させないよう対策することでしょう。
どうか新型コロナウイルス(COVID-19)が早く終息しますように。

タイトルとURLをコピーしました