熊本放送のアナウンサーである荒木恒竹さんの訃報が28日「かたらんね」の番組内で発表されました。
熊本では知らない人はいないというほどのアナウンサーである荒木恒竹さんが8月27日の午後、57歳での急逝。
あまりのことに周りからは驚きと追悼の声があふれていました。
30日の午前中にはお葬式が執り行われたようです。
荒木恒竹さんとはどんな方だったのか、死因である大動脈解離はどんな病気なのか、を調べてみました。
また、大動脈解離になった有名人についても調べてみたいと思います。
荒木恒竹さんとは
荒木恒竹さんは10歳まで大分県で育ち、その後、神奈川県茅ケ崎市で過ごしていたようです。
神奈川県内の高校を卒業して法政大学へ進学、大学卒業後の1985年に熊本放送へ入社しました。
「ぴゅあピュア」や「若っ人ランド」などを経て、「英太郎のかたらんね」「TKUみんなのニュース企画」などに出演し、お茶の間で見ない日はないとまで言われています。
結婚をされていて、奥さんの名前は孝子さんと言います。
死因は大動脈解離
荒木恒竹さんは57歳。
8月27日の午後に急逝されたということが、28日の「かたらんね」番組内で発表されています。
27日のお昼のニュースを読み上げたあとに倒れたということで、倒れるまで普通に過ごしていたものと思われます。
救急車で病院に運ばれましたが、残念ながら大動脈解離部分の出血を止めることはできなかったようです。
熊本放送のアナウンサーのブログ「アナブロ」でのプロフィールで「病気知らずの健康体」と自身でおっしゃるほど病気とは無縁であったことがわかりますから、本当に突然のことだったのでしょう。
大動脈解離とは
大動脈解離とは、急性大動脈解離ともいわれ、大動脈という心臓から全身へ血液を送り出すための一番太い動脈の中膜が2層に解離してしまう状態をいいます。
解離性大動脈瘤
大動脈解離に似た病気に解離性大動脈瘤があります。
大動脈解離とほぼ同じような病態と思われているかもしれませんが、違う病気です。
解離性大動脈瘤は病名に「瘤」と付くように、大動脈の壁がコブのようにぽっこり膨らんでいる状態をいいます。
この病気は瘤が出来ても部位によっては破裂するまで無症状の場合がほとんどのため、健康診断などで偶然見つかるというケースが多いようです。
激痛
動脈は内膜、中膜、外膜の3層構造になっているのですが、大動脈解離になると内膜に亀裂が入ると血流の力で内膜と外膜に挟まれた中膜が2層になり、その間に血液が入っていってしまいます。
1枚の膜が2枚に剥がされていくのですから、その痛みは相当のものでしょう。
「突然、胸あるいは背中に杭が刺さるような激痛」「今まで経験したことのないような痛み」「引き裂かれるような痛み」を感じるといわれています。
激痛ではありますが、「ものすごく痛いけどもう少し耐えられるかもしれない」などというガマンは絶対にしないでください。
どれだけ早く処置できるかが生死をわける決め手になりますから、すぐに救急車を呼びましょう。
病因
大動脈解離の病因はおもに3つあるようです。
ひとつは、高血圧。
大動脈解離になった方の約70~90%が高血圧だということです。
次に動脈硬化。
動脈が硬化すると柔軟性がなくなり、ほんの少しの亀裂ができただけでも血流に負けて脆くも裂けていってしまうのです。
もうひとつはマルファン症候群やベーチェット病のように大動脈の壁が弱くなってしまう病気の場合です。
これ以外にも、妊娠などでホルモン濃度が変化したことで大動脈にも影響が出たり、胸を強く打つなどの外傷で起こることもあるなど、危険因子は意外に多いようです。
なりやすい人
大動脈解離になりやすいのは50~70歳の男性といわれています。
男性は女性の2~3倍も危険だといわれていますが、高齢になるほどに男女比が縮み、さらに年齢が上がると男女比が逆転するといいますから女性でも安心していられません。
上に書いた病因に心当たりのある方は一度医師に相談してみるのもよいでしょう。
発症時の処置法
突然、胸や背中に強烈な痛みを感じたり、胸の激痛が背中や腰の方まで広がっていくようでしたら、なにはともあれ救急車を呼んでください。
近くにいる方がそのような状態でしたら、迷わずに救急車を呼んでください。
予防
大動脈解離を予防するには高血圧を予防することと、動脈硬化を予防することです。
そのためには、動物性脂肪を摂りすぎないように注意しながら、野菜をたくさん食べるようにするとよいでしょう。
また、体力に合わせた適度な有酸素運動を習慣にすることもよいでしょう。
運動は急に張り切りすぎないで、軽い散歩から始めるとよいかもしれませんね。
くれぐれも無理はしないように。
それでも予防できているか不安だという方にはサプリメントもおすすめです。
血清高コレステロール改善薬「ノチラック」の公式サイト
大動脈解離になった有名人
- 中嶋しゅう 69歳 俳優、演出家
- 塩屋俊 56歳 俳優・映画監督
- 渡辺英樹 55歳 ミュージシャン
- 大滝詠一 65歳 ミュージシャン
- 立松和平 62歳 作家
生還者たち
- 加藤茶
- 大木凡人
- 笑福亭笑瓶
- 武川雅寛
- 石原裕次郎(生還後、違う病気で逝去)
大動脈解離は決して珍しい病気ではありません。
しかし、生活習慣を正しくしていることで防げる可能性だってあります。
さいごに、荒木恒竹さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。