テレ朝の「グッドモーニング」での「林先生のことば検定」が興味深かったので取り上げてみました。
忠犬ハチ公の日
4月8日は「忠犬ハチ公の日」
秋田犬のハチの故郷秋田県では毎年4月8日に慰霊祭を行います。
ただし、ハチが死んだのは昭和10年3月8日なのですが、「3月の秋田は雪深く、慰霊祭を行うのが困難なため、1ヵ月遅らせている」らしいですよ。
たしかにまだ雪深い3月初めでは慰霊祭を行うなんて難しいでしょう。
ハチが死去した飼い主を待ち続けていた東京の渋谷でも3月はまだ寒いです。
ハチはそんな寒さのために死んでしまったのだと思い込んでいましたが、実際の死因は心臓の癌(肺にも転移している)によるものだそうです。
「まじめ」の語源は?
ハチは主人に忠実な真面目な犬だったということで、今日の問題です。
問題 「まじめ」の語源はなんでしょうか?
青 本気
赤 まばたき
緑 しらけ鳥 飛んでゆく
今日の緑。昭和を感じさせる選択肢(笑)
昭和53年(1978年)に当時35歳だった小松政夫さんが歌った「しらけ鳥音頭」は売り上げ50万枚超でした。
しらけ鳥が飛んでゆくのは「みじめみじめ」です。なので不正解!
正解は?
では、まじめの語源です。
まじめの語源は「まじろぎ」と言われています。
「まじろぎ」とはいったい何のことでしょう?
答えは赤の「まばたき」のことです。
平安時代のまばたき
平安時代にはまばたきのことを「まじろぎ」と言っていたそうです。
江戸時代になって、まばたきが多いことを「まじまじ」と言うようになりました。
江戸時代の当時、まばたきが多いのは緊張しているからであり、つまりそれは誠実な証だと考えられていたのです。
ですから、
まじまじと見る=まばたきが多い
だったのです
それが、現在では
まじまじと見る=じっと見る
に変化したのですね。
で、「まじまじとした目」が縮まって「まじめ」となったのです。
まじろぎ
現在でも「まじろぎもせずに見る」「まじろぎひとつせず」などと使いますよね。
え?使わない?
たしかに口語ではあまり使いませんね・・・
でも本を読んでいると時々見る表現ではあります。
まじろぎもせずに見るとは、まばたきもせずに穴のあくほどじーっと見るというような意味だと思いますので、そうするとこちらのほうが緊張して集中している、つまり誠実な証のように思えるのですが、どうなんでしょうね。
まばたき
1991年にまばたきについての本が発行されています。
田多 英興 、 福田 恭介 、 山田 冨美雄 の共著で、認知心理学、生理心理学、知覚心理学の異なる視点からまばたきを研究したもののようです。
まばたきには随意性、反射性、自発性の3つに分けられ、眼球の保護・湿潤、眼筋と網膜を休める、感度の更新、緊張の解消の4つの役割を担っているとしています。
平常時のまばたきが1分間15~20回なのに対し、米大統領選のテレビ討論会での大統領候補のまばたき回数を数えたら1分間に67回とか、75回とかを記録したそうです。
ということは、上で私が「まばたきもせずに穴のあくほどじーっと見るほうが緊張して集中しているんじゃないの?」と述べましたが、集中はともかく、緊張するとまばたきが増えるということになりますね。
まばたきだけについて書かれた本ということで興味がわきますよね。