テレ朝の「グッドモーニング」での「林先生のことば検定」が興味深かったので取り上げてみました。
ガッツポーズの日
4月11日は「ガッツポーズの日」です。
昭和49年のこの日、ガッツ石松さん(当時24歳)が初めてWBC世界ライト級チャンピオンになりました。
そしてその時の喜びのポーズを新聞記者がガッツポーズと名付けたことに由来しています。
しかし、ガッツポーズという言葉が初めて使われたのはガッツさんの試合より1年半ほど前のこと。
「週刊ガッツボウル」というボウリングの雑誌(昭和47年12月14日号)で、ストライクを取った時にポーズをガッツポーズと命名しました。
ガッツ石松さんがしたポーズだからガッツポーズだと思っていましたが、違うのですね。
ボウリングでストライクの時などに「ナイスガッツ」と言っていて、その時の喜びのポーズが拳を握って、両手または片手を掲げること、つまりガッツ石松さんがとったあのポーズなのです。
いずれにしてもガッツポーズはよほど嬉しいときに出ることは間違いありません。
ガッツ星人と無関係であることも間違いありません。
今日の問題
「よほど」とは何に由来することばでしょうか?
青 無駄になる
赤 ちょうどいい
緑 依田さん、今日の天気は?
今日の緑、「よほど」ではなく「よほぅどぅ(予報どう)?」なんだそうです(苦笑)
よほど
「よほど」は漢字で「余程」と書きますが、これは当て字です。
「よほど」は室町時代後半に使われ始めた言葉で、元々は「よきほど」と言っていました。
江戸時代が始まったころ(1603年から1604年)に発行された、日本語をポルトガル語で解説した「日葡辞書」には
「Yoppodo.l,Yoqifodo.(ヨッポド。または、ヨキホド。)」
という見出しがあります。
「日葡辞書」には32,293語の日本語がポルトガル語で載っていて、それを見ると当時の日本語の発音や生活などが垣間見られるそうです。
当時は「よっぽど」と「よきほど」は同じ意味だったのです。
つまり、「よきほど」→「よいほど、よっぽど」→「よほど」になったのだそう。
日本人は言葉を略すことが好きですが、「よほど」は略したというより縮まってしまったということでしょう。
正解は?
「よきほど」は「良き程」ですから、正解は赤 ちょうどいいですね。
「よほど」は、江戸時代にだんだんと「適度を超えたかなりの程度」という意味になり、現在のような使われ方になっていきました。
言葉は時代によって変わっていくとはいえ、「ちょうどいい」が「適度を超えたかなりの程度」と変わるなんてちょっと驚きますね。