テレ朝の「グッドモーニング」での「林先生のことば検定」が興味深かったので取り上げてみました。
孔子の命日
4月18日は儒教の祖、孔子の命日とされる日のひとつです。
孔子は紀元前551年?-479年といわれていますが、なにせ今から2500年以上も前の事ですからわからないことも多く、命日も諸説あります。
孔子を祭った佐賀県多久市の多久聖廟(たくせいびょう)では毎年4月18日に孔子を偲び、甘酒や野菜などを供える「釈菜(せきさい)」という儀式が行われています。
今日の問題
そこで論語にある孔子の言葉から問題です。
「過ぎたるは猶及ばざるが如し」とはどういう意味でしょうか?
青 過去を悔やんでも仕方ない
赤 何事もほどほどが肝心
緑 奥の歯がシクシクする
今日の緑、「すぎたるはなおおよばざるがごとし」ではなく「しみたのは そお おくばのほうがすこし」だそうです。
これを早く繰り返していくと・・・いや、ムリがあるでしょう(笑)
問題に戻ります。
正解は?
「過ぎたるは猶及ばざるが如し」は孔子と彼の弟子である子貢(しこう)との問答の中で出てきます。
孔門十哲の一人、子貢は弁舌の才が優れていたといわれています。
ある時、子貢が「師」と「商」という二人の孔子の弟子の名前を挙げて、孔子に「どちらが優秀ですか?」と尋ねました。
孔子は「師は過ぎたり、商は及ばず」つまり「師は行き過ぎで、商は力不足だ」と答えました。
「師は、才気にまかせてゆき過ぎるところがあり、商は控えめすぎて足りないところがある」ということです。
そこで子貢が「師のほうが優秀なのですか?」と聞いたところ「子曰、過猶不及(過ぎたるは猶及ばざるがごとし)」と答えます。
つまり「度を過ぎた者は力の及ばない者と同じだ」ということです。
正解は赤 何事もほどほどが肝心でした。
大切なのは偏らないこと
孔子は「中庸」の大切さを説きました。
中庸とは、何事にも偏ることなく、バランスよく考え行動すること、とも言えます。
偏らないというのは意外と難しいのではないでしょうか。
例えば自分に能力があると思えば、その力を使いたくなりついつい度を越してやり過ぎてしまいがち。
また、自分に能力がないと思い込んでいれば、たとえ能力があっても控えめになりがちです。
何事にも中庸の精神で取り組みたいものですね。
ところで、中庸いう言葉は「ちょうど中間点」という意味ではなく「どちらにも偏らない」というような意味のようです。
「中庸」というタイトルの本が四書五経の中にあります。
ちなみに四書五経とは、四書 「大学」「 論語」「 孟子」「 中庸」、五経 「易」「 書 」「詩」「 礼 」「春秋」です。
いつかは読破してみたいですね☆